見積書・請求書の代行に何を送ればいい?送るものリスト
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現場にいた頃、人工の記録をつけていたのは社長でした。紙だったのかパソコンだったのかは知りません。ただ、たまに「ここ、誰がいつ来たっけ?」と聞かれることがありました。
記録は、抜けます。 人がやることなので、そういうものだと思っています。
見積書や請求書を人に頼むとき、「ちゃんとした記録を用意しないと」と身構える必要はありません。この記事では、代行へ頼むときに送るものと、その順番を整理します。
この記事でわかること
- 断片的な記録から始められる理由
- 相談のときに伝えることと、依頼が決まってから送るもの
- 金額はご自身で決めていただく、という線引き
- 締め日・提出期限・支払日は、先に確認しておくこと

断片からで、始められます
書類のもとになるのは、たいてい断片です。手帳の走り書き、スマホのメモ、LINEのやり取り。そこから始められます。
足りない項目は、こちらで一覧にしてお返しします。「この日は何人でしたか」「この材料はどの現場ですか」というふうに、確認事項として並べます。
ただし、そこを埋めるのはご本人です。 日付、人数、金額、どの現場の材料か。こうした事実を、こちらで推測して埋めることはありません。確認できたものだけを入力します。
最初から完璧にそろえる必要はない。けれど、書類ができあがるまでに、中身はご本人が確認する。この2つはどちらも本当です。
写真の使い分け
材料を立て替えたときのレシートは、その場で写真を撮って送り、現物は手元に置いておく。私が現場にいた頃も、写真を先に送って、原本は後でまとめて渡していました。
代行へ送るときも、同じで構いません。ただし、写真の用途は2つに分かれます。
① 書類を作るための写真
こちらへ送っていただくのは、この用途です。読める写真があれば、入力には足ります。 原本を送っていただく必要はありません。
② 税務のための保存
こちらは別の話です。紙で受け取った領収書は、原則としてご本人が紙のまま保管してください。 写真を撮ったからといって、紙を捨ててよいとは限りません(スキャナ保存の要件を満たす場合を除きます)。
また、メールやPDF、ウェブサイトからダウンロードして受け取ったものは、その元データのまま保存が必要です。印刷したものだけを残せばよいとは限りません。
保存の仕方や期間については、税理士または所轄の税務署へご確認ください。制度そのものは、国税庁の電子取引関係とスキャナ保存関係のページにまとまっています。
写真は、紙全体が入り、文字が読める明るさで撮ってください。感熱紙のレシートは時間が経つと消えるので、受け取った日に撮っておくと安全です。
レシートから読めること、読めないこと
写真から拾えるのは、店名・日付・品目・金額です。
一方、次のことは写真からは分かりません。ご本人に教えていただきます。
- どの現場の材料か
- レシートの中の、どれを請求に載せるか
- 全額を請求するのか、一部か
- 「材料費」「立替金」「諸経費」のどの名目で載せるか
経費にあたるかどうかの判断も、請求してよいかどうかの判断も、こちらでは行いません。
相談のときに伝えること
まだ依頼を決めていない段階では、これだけで足ります。
- 見積書か、請求書か(両方でも構いません)
- 元請さんから指定の様式があるか(あれば、未記入のものを見せてください)
- いつまでに必要か
- だいたいの分量(1件だけか、何件分か)
この段階では、金額も、取引先の情報も、振込先も送らないでください。 見積もりを出すだけなら、そこまでは要りません。
送る順番
金額や取引先の情報が入るので、順番を決めています。
- 最初の相談——上の4点だけを教えてください。この段階では、金額・取引先名・振込先・レシートは送らないでください
- 内容と金額の確認後——サイトからのご依頼は、お客さま専用の受け渡しフォルダをご案内します。LINEやXのDMへ、振込先や請求金額を直接送らないでください。 ココナラからのご依頼は、ココナラ内でご案内する手順に沿って受け渡します
- 納品後——修正対応のため、お預かりした作業用データは納品確認後30日間保管し、その後削除します
依頼が決まってから送るもの
見積書・請求書に共通するもの
- 発行する方の屋号または氏名
- 載せたい連絡先(住所・電話番号など)
- 相手(宛先)の会社名
- 発行日
- 税抜と税込、どちらで示すか
- 消費税の扱い(税率、確認済みの内容)
- 相手から指定されている記載事項(あれば)
見積書で追加するもの
- 工事名
- 工事の内容(箇条書きで構いません)
- 工期の予定
- 数量・単位・単価と、各行の金額
- 材料費や諸経費(かかる予定のもの)
- 支払条件(あれば)
- 追加工事や変更が出たときの扱い(あれば)
- 有効期限(希望があれば)
請求書で追加するもの
- 請求の対象になる期間(何日から何日までの作業か)
- 作業の内容
- 入った日と人数、人工数(手帳の写真で構いません)
- 単価と、各行の金額
- 請求する材料費の金額(レシートの写真とあわせて)
- 請求の合計金額
- 振込先
- 締め日(何日までの作業を今回に入れるか)
- 元請さんへの提出期限(こちらへの納品希望日とは別です。両方教えてください)
- 支払日・支払条件(分かる範囲で)
- 登録番号など、必要な記載事項(適格請求書発行事業者の方)
「分かれば助かる」もの:現場の住所、担当者名、前回の請求書や見積書。前回のものがあると書式をそろえられるので、いちばん早いです。
金額は、ご自身で決めてください
ここは線を引かせてください。
単価をいくらにするか、この工事にいくら請求するか。ここは、こちらでは決められません。 ご自身が決めた金額を、そのまま形にします。
理由は2つあります。ひとつは、金額は仕事の中身と相手との関係で決まるもので、外から見て分かるものではないから。もうひとつは、それを他人が決めると、あとで交渉するときに自分の言葉で説明できなくなるからです。
単価の考え方については、人工代の見積書の書き方にまとめました。無料のテンプレートも置いています。
消費税とインボイスも、こちらでは判断しません
税率や消費税額の扱い、請求書に何を載せるか。ここもこちらで決めることはできません。
これらは好みで選ぶものではありません。 ご自身の登録状況、取引の内容、取引先からの指定によって、載せる項目が決まります。たとえば適格請求書発行事業者の方は、課税事業者である取引先から求められたときに、原則として適格請求書を交付する義務があります。
適格請求書には、登録番号や、税率ごとに区分した金額など、決められた記載事項があります。何をどう載せるかは、税理士または所轄の税務署へご確認ください。
確認できた内容を教えていただければ、そのとおりに入力します。 こちらが行うのは入力と計算と整形で、判断ではありません。
分からない欄は、空欄のまま送ってください
様式には、意味の分からない欄が必ずあります。
埋めずに送ってください。 推測で埋めたものを直すより、空欄のまま「ここは分かりません」と言っていただくほうが、確実で早いです。
こちらで判断できない欄は、元請さんや税理士に確認する項目としてお返しします。
締め日・提出期限・支払日は、別のもの
請求書のことで確認しておきたいのは、3つです。混同しやすいので分けて書きます。
- 締め日——何日までの作業を、今回の請求に入れるのか(20日締め、月末締めなど)
- 提出期限——請求書そのものを、いつまでに出すのか。過ぎると次回まわしになる運用もあります
- 支払日——代金がいつ払われるのか(翌月末、翌々月など)
現場が始まる前に、この3つを聞いておくと、あとが楽です。
私が現場にいた頃は、請求書がFAXで届いたり、ポストに投函されたりしていました。紙でのやり取りが残っている相手だと、締め日の連絡が口頭だけ、ということもあります。 聞いて、メモに残しておいてください。
なお、発行した請求書の控えは、ご自身で保存してください。適格請求書発行事業者が適格請求書を交付した場合は、その写し(または記載事項の電子データ)の保存が必要です。保存の方法や期間は、税理士または所轄の税務署へご確認ください。
よくある質問
Q. 手帳の写真だけで頼めますか?
A. 始められます。読める状態であれば大丈夫です。足りない項目は一覧にしてお返しするので、そこはご本人に確認していただきます。
Q. レシートの原本を送る必要はありますか?
A. ありません。書類を作るだけなら、写真で足ります。 ただし税務のための保存は別です。紙で受け取ったものは原則として紙のまま、メールやPDFで受け取ったものは元データのまま、ご自身で保管してください(スキャナ保存の要件を満たす場合を除きます)。
Q. 金額を決めるところから相談できますか?
A. 金額はご自身で決めていただいています。相場の判断や単価の助言は行いません。決まった金額を、読みやすい形に整えるのがこちらの仕事です。
Q. 元請の様式がない場合はどうなりますか?
A. こちらの書式でお作りします。前回使っていたものがあれば、それに合わせることもできます。
Q. インボイスの登録番号は、載せたほうがいいですか?
A. 好みで選ぶものではなく、ご自身の登録状況や取引の内容によって決まります。判断はこちらでは行いません。税理士または所轄の税務署で確認していただき、その内容を教えてください。 そのとおりに入力します。
まとめ
- 断片からで始められる。足りない項目は一覧にしてお返しし、中身はご本人が確認する
- レシートは書類を作るには写真で足りる。税務の保存は別で、紙は原則として紙のまま、電子データは元データのまま
- 相談のときは、書類の種類・様式の有無・期限・分量の4点だけ
- 金額はご自身が決めたもの、消費税とインボイスは確認された内容を、そのまま入力する(どちらもこちらでは判断しません)
- 分からない欄は空欄のまま
- 締め日・提出期限・支払日は別のもの。3つとも先に確認して、依頼のときに一緒に伝える
記録は抜けるものです。思い出す作業に時間を使うより、分かる分だけ渡してしまうほうが早い。 そういう使い方をしてもらえたらと思っています。
トランジットでは、ご確認いただいた内容をもとに、見積書や請求書を読みやすい形に整えるお手伝いをしています。金額の判断、税務の相談、経費にあたるかどうかの判断は行いません。ご相談はLINEからどうぞ。
(出典:国税庁・電子取引関係/国税庁・スキャナ保存関係/国税庁・インボイス制度について)
(2026年8月時点の情報です。消費税やインボイス、帳簿書類の保存については、税理士または所轄の税務署へご確認ください)
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