2026-07-10
作業員名簿の書き方|一人親方が迷いやすい欄を見本付きで解説
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(2026年7月時点の情報です。様式や運用は元請さん・現場ごとに違うので、最終的には必ず元請さんの指示を優先してください)
建設現場の安全書類として提出を求められることが多いのが、この「作業員名簿」です。そして、一人親方が「この欄、何を書けばいいんだろう?」と手が止まりやすい紙でもあります。

この記事は、全部の欄は説明しません。迷いやすい欄だけを、上から順に。書ける範囲ははっきり書いて、元請さんごとに扱いが分かれるところは「何を確認すればいいか」まで示します。
この記事で分かること
- 書く前にやること(様式の確認)
- 迷いやすい欄の書き方(見本付き)
- 一人親方が間違えやすい3つのポイント
- 提出前の5項目チェック
書く前に:どの用紙を使うか、元請さんに確認
作業員名簿には、よく使われる様式のひとつである全建統一様式第5号のほか、元請会社の独自様式があります。国が必要な項目を示していて、それを満たせば様式は一つに決まっていません。つまり、書き方の前に「どの用紙か」。ここを飛ばして書き始めると、用紙ごと書き直しになることがあります。現場が決まった日に確認することの1つとして、覚えておいてください。

迷いやすい欄を、上から順に
① 氏名・ふりがな。 略字や通称を避けて、元請さんへ提出している登録情報や本人確認書類と表記をそろえます。「渡邊と渡辺」のような字の違いが、照合で引っかかる定番です(詳しくは入れない原因7つの記事で書きました)。
② 職種・経験年数。 その職種の経験を正直に。盛る必要はありません。
③ 雇入年月日。 ここは、一人親方が特に迷いやすい欄です。まず事実として、一人親方には従業員としての雇入日がありません。そのため空欄、斜線、開業日を書くなど、元請さんによって扱いが分かれます。全国共通の正解はないので、この欄だけは指定を確認してから書いてください。
④ 生年月日・年齢。 年齢は、用紙の作成日や現場に入る日など、元請さんの指定日に合わせます。様式に基準が書いてあればそれを優先、見当たらなければ確認です。
⑤ 住所・緊急連絡先。 様式によって「本人確認書類との一致」を求めるものと「現住所」でよいものがあります。緊急連絡先は、本人ではなく緊急時に連絡がつく別の人を求める様式があるので、欄の名前をよく見て書き分けてください。
⑥ 健康診断の年月日。 最近受けた健康診断の日付を書きます。受診歴がない場合や、どの健診の日付を書くべきか分からない場合は、推測で書かずに元請さんへ確認を。体はひとつの商売道具なので、健診そのものも大事にしてほしいところです。
⑦ 資格・教育。 修了証や免許証に書かれている正式名称を確認して記入します。欄が狭くて入りきらないときの略し方は、元請さんの指定に合わせる。証明書の提示や携帯の方法は資格ごとに決まりが違うので、資格の決まりと元請さんの指示を確認してください。
⑧ 社会保険欄。 ここが本丸です。書き方ははっきりしています——自分が実際に加入している保険の名前を書く。適正な請負で働く一人親方なら、雇用保険は「適用除外」、健康保険は国民健康保険や国民健康保険組合など実際の加入先、年金は国民年金など実際の加入先、という形が代表例です。記入するときは、資格情報のお知らせなどの書類で、加入先の正式名称を確認してください。
注意はひとつ。他の人の名簿を写さないこと。 加入先は人によって違います。また、請負という契約の名前だけで一人親方の扱いが決まるわけではなく、働き方が雇用に近い場合は扱いが変わる可能性があります。自分がどれに入っているか自体があやふやなら、保険と年金の記事から整理してみてください。
⑨ CCUS(建設キャリアアップシステム)のID欄。 未登録なら、現場ID・事業者ID・技能者IDは記載不要です。必須かどうか分からない欄は、自己判断で埋めたり放置したりせず、「この欄は記載不要ですか」と元請さんに確認するのが確実です。
古い用紙をもらったら 昔の用紙には、現在の様式例と違う欄が残っていることがあります。勝手に新しい様式へ差し替えず、その欄の記入が必要かどうかを、用紙を渡してきた元請さんに確認してください。
一人親方が間違えやすい3つ
- 雇入年月日に、全国共通の正解はない。 迷って当然の欄。確認が正解
- 保険欄は「実際の加入先」を書く。 隣の人と同じとは限らない
- 応援の職人さんを連れて行くときは、名簿に足すだけでは済まないことがある。 相手が自分の従業員なのか、別の一人親方なのか、誰と契約するのかで、再下請負通知書など別の書類が必要になる場合があります。現場に入る前に元請さんへ伝えて、必要書類を確認してください
個人情報の扱いにも一言
名簿には、生年月日・住所・連絡先・保険の情報が詰まっています。元請さんから指定されていないクラウドサービスや、ほかの人も見られる端末・共有フォルダへ保存しないようにします。名簿のデータは元請さんの指定や自分の保管ルールに従って管理し、保管する必要がなくなったものは、メールや端末に残し続けず適切に削除してください。
よくある質問
Q. 手書きとExcel、どっちがいい? 元請さんの指定があればそれに従います。指定がなければ、読みやすければどちらでも大丈夫です。
Q. 書き間違えたら修正テープでいい? 訂正の作法は元請さんによって違います。書き損じが不安なら、記入前にコピーを取っておくか、訂正方法を先に確認しておくと安心です。
Q. 毎回書くのが面倒すぎるんですが? 自分の情報を1枚にまとめた「台帳」を作っておけば、毎回は写すだけになります(作り方はチェックリスト記事で)。それでも手が回らないときは、書類ごと外に任せる方法もあります。
提出前の5項目チェック
- □ 元請さん指定の様式か
- □ 氏名・資格名を証明書と照合したか
- □ 保険欄をほかの人から写していないか
- □ 分からなかった欄を元請さんへ確認したか
- □ 元請さんから指定された方法で送ったか
まとめ
- 書き方の前に、どの用紙かの確認から
- 書ける欄ははっきり書く。扱いが分かれる欄(雇入年月日など)だけ、確認してから書く
- 保険欄は実際の加入先。応援を連れて行くときは名簿の前に契約関係の確認を
名簿は、一度台帳を作ってしまえば怖くありません。書類作成について「これも頼める?」というご相談は、XのDM(@transit_40)でどうぞ。なお、最初のご相談では、作業員名簿や住所・生年月日・保険情報などの個人情報は送らないでください。実際にご依頼いただく場合は、お客さま専用の安全な受け渡し方法(専用フォルダ)をご案内します。
参考にした公式情報
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