一人親方の労災保険はいくら?|特別加入の掛金早見と、入る前に受ける健康診断

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独立して一人親方になった知り合いは、特別加入の労災と、民間の保険を両方かけていました。

労災に入ったのに、なぜもう一つ要るのか。当時は、用心深い人なのだろうと思っていました。

制度を読んでみると、埋めたくなる隙間がいくつかあることが分かりました。

先にお断りしておきます。私自身は特別加入したことがありません。 現場に入っていた19年間は会社の社員だったので、労災は会社が掛けるものでした。ですのでこの記事は、厚生労働省が公開している資料を一つずつ読んで組み立てています。数字と条件は、すべて出どころを示します。

給付基礎日額に365日と17/1000を掛けて年間の掛金が決まる仕組みと、日額1万円のときの金額を示した図

この記事でわかること

  • 掛金がいくらになるか(16段階の全部)
  • なぜ一人親方だけ、同じ現場で穴が空くのか
  • 入る前に健康診断が必要になる4つの条件
  • 特別加入者の休業補償に「全部労働不能」という条件があること
  • 2027年4月に変わる3つのこと

先に答えを置きます

建設の事業の掛金は、次の式で決まります。

給付基礎日額 × 365日 × 17/1000

給付基礎日額は、3,500円から25,000円までの16段階から自分で選びます。日額を1万円にすると、年間62,050円です。 これは国に納める保険料だけで、団体によって、入会金や会費などが別にかかります。

そして、掛金より先に確認したほうがよいことが3つあります。

  • 粉じん作業や振動工具の年数によっては、入る前に健康診断を受ける必要があります
  • 加入する前に発症していた病気は、給付の対象になりません
  • 承認されるのは申請した日の翌日以降なので、さかのぼって入ることはできません

1. なぜ一人親方だけ、同じ現場で穴が空くのか

建設業の労災保険には、他の業種にない仕組みがあります。厚生労働省令で定める事業が数次の請負によって行われる場合、その事業を一つの事業とみなし、元請負人のみを事業主とするというものです(労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第8条「請負事業の一括」)。

だから、下請の会社の社員が現場でけがをしても、元請の労災で処理されます。現場ごとに何社分もの労災を掛け直す必要がありません。合理的な仕組みです。

ただし、この仕組みが守るのは「労働者」です。

労災保険は、もともと労働者のための制度です。厚生労働省の資料にも「労災保険は、本来、労働者の業務または通勤による災害に対して保険給付を行う制度」と書かれています。そして特別加入について「特別加入の対象は『労働者以外の人』です」と、はっきり区別しています。

請負契約で、自ら事業主として働く一人親方は、元請や下請の会社に雇用された労働者ではありません。そのため、元請が工事全体に掛けている労災の対象には、原則として入りません。 同じ足場に乗って、同じ作業をしていてもです。

これは元請が手を抜いているという話ではありません。制度の線がそこに引かれているというだけです。だからこそ、任意で入れる特別加入という別の入口が用意されています。

ただし、契約書に「請負」と書かれていれば必ず事業主になる、というものではありません。 労働者にあたるかどうかは、仕事の依頼を断れるか、指揮命令をどこまで受けているか、報酬がどう決まっているか、道具や材料を誰が用意しているかといった実態で判断されます。厚生労働省が労働者とはで考え方を示しています。実態が雇用に近い場合は、労働者と判断されることがあります。

対象になるのは、こういう仕事です

厚生労働省が挙げる12種類のうち、建設業はこう書かれています。

土木、建築その他の工作物の建設、改造、保存、原状回復、修理、変更、破壊若しくは解体又はその準備の事業(大工、左官、とび職人など)

人を使っていても、労働者を使用する日の合計が1年間に100日に満たない場合は、一人親方等として特別加入できます。 100日以上になると、中小事業主等としての特別加入という別の枠になります。

2. 掛金は、給付基礎日額で決まります

給付基礎日額とは、掛金の計算にも、給付額の計算にも使われる基準の金額です。自分で申請して、労働局長が決定します。

年間の掛金は「保険料算定基礎額(給付基礎日額×365日)× その事業の保険料率」です。建設の事業の率は17/1000。 これは第2種特別加入保険料率という表で決まっていて、業種ごとに違います。

給付基礎日額保険料算定基礎額年間の掛金年額÷365日(比較用)
3,500円1,277,500円21,709円約60円
4,000円1,460,000円24,820円約68円
5,000円1,825,000円31,025円約85円
6,000円2,190,000円37,230円約102円
7,000円2,555,000円43,435円約119円
8,000円2,920,000円49,640円約136円
9,000円3,285,000円55,845円約153円
10,000円3,650,000円62,050円約170円
12,000円4,380,000円74,460円約204円
14,000円5,110,000円86,870円約238円
16,000円5,840,000円99,280円約272円
18,000円6,570,000円111,690円約306円
20,000円7,300,000円124,100円約340円
22,000円8,030,000円136,510円約374円
24,000円8,760,000円148,920円約408円
25,000円9,125,000円155,125円約425円

いちばん右の欄は、年額を段階どうしで比べやすくするため365日で割っただけの数字です。日ごとに納める保険料ではありません。 実際の支払時期と方法は、加入する団体へ確認してください。

年度の途中で入った場合は、その年度内の加入月数に応じて計算されます。1か月に満たない端数は1か月として数えます。

掛金とは別に、団体の費用がかかります

上の表は、国に納める保険料だけです。特別加入は団体を通してしか申し込めず、団体によって、入会金や会費などが別にかかります。金額も内訳も団体ごとに違うので、ここで目安は書きません。 申し込む前に、入会金・会費・会費に含まれるもの(事務手数料、災害防止の講習など)の3つを直接聞いてください。

掛金は「経費」ではありません

ここは間違えやすいところです。国に納める労災の特別加入保険料は、必要経費ではなく、所得税の社会保険料控除の対象です。

国税庁が挙げている社会保険料控除の対象一覧に、「労働者災害補償保険の特別加入者の規定により負担する保険料」が入っています。健康保険料や国民年金保険料と同じく、社会保険料控除の対象だということです。

団体の入会金や会費は、内容によって扱いが変わります。 帳簿へ入れるときに迷う場合は、税務署か税理士へ確認してください。控除そのものは確定申告で申告します(一人親方の確定申告、まず何から?にまとめました)。

3. 給付基礎日額は、あとから自由には動かせません

日額を上げれば掛金も給付も上がり、下げれば両方下がります。厚生労働省も「給付基礎日額が低い場合は、保険料が安くなりますが、その分、休業(補償)等給付などの給付額も少なくなります」と書いています。

決め方の出発点は、休んだときに自分がいくら必要かです。たとえば給付基礎日額を5,000円にすると、休業4日目以降に入るのは、支給対象となる1日につき休業給付と特別支給金を合わせて4,000円です。その額を、自分が休んだときに必要な生活費と並べて検討してください。

変更できる時期が決まっています

  • 変更は、事前(3月2日〜3月31日)に「給付基礎日額変更申請書」を出して、翌年度から
  • 労働保険の年度更新期間中にも、その年度分の変更ができます
  • ただし、災害が起きる前に申請していることが前提です

厚生労働省は「給付基礎日額変更申請書を提出する前に災害が発生している場合は、当年度の給付基礎日額の変更は認められません」と書いています。災害が起きてから、その年度の給付基礎日額を上げることはできません。

4. 入る前に、健康診断が必要になることがあります

この記事でいちばんお伝えしたいのが、ここです。

特別加入を申請するとき、それまでの業務歴によっては健康診断を受ける必要があります。対象になる業務と年数は、次のとおりです。

これまで従事した業務通算期間必要な健康診断
粉じん作業を行う業務3年以上じん肺健康診断
振動工具使用の業務1年以上振動障害健康診断
鉛業務6か月以上鉛中毒健康診断
有機溶剤業務6か月以上有機溶剤中毒健康診断

加入前に健康診断が必要になる4つの業務歴。粉じん作業は通算3年以上でじん肺健康診断、振動工具使用は通算1年以上で振動障害健康診断、鉛業務は通算6か月以上で鉛中毒健康診断、有機溶剤業務は通算6か月以上で有機溶剤中毒健康診断。診断費用は国負担で交通費は自己負担

年数を見てください。粉じんは3年、振動工具にいたっては1年です。

工具の名前だけで、自分が対象になるかを決めないでください。 厚生労働省の資料は「振動工具使用の業務」としか書いておらず、どの工具がどう扱われるかまでは示していません。過去に使った工具、作業の内容、使った期間を団体へ伝えて、健康診断が必要かどうかを確認します。

流れは、団体を通じて「特別加入時健康診断申出書」を監督署長へ出し、業務歴から必要と認められた場合に指示書が交付されるというものです。受診先は、労働局長が委託している機関から選びます。費用は国が負担し、交通費は自己負担です。

なぜこれが大事なのか

加入前に発症していた疾病や、加入前の業務が主な原因と認められる疾病は、給付の対象になりません。 厚生労働省の資料は、給付の対象になる疾病を「特別加入者としての業務を遂行する過程において、その業務に起因して発症したことが明らかな疾病に限定されます」としています。

じん肺も振動障害も、何年もかけて進みます。症状が出てから加入しても、加入前の発症や原因にさかのぼって補償される制度ではありません。

健康診断の結果によっては、加入そのものが制限されることもあります。すでに病気があって療養に専念する必要があると認められる場合は加入できず、特定の業務からの転換が必要と認められる場合は、その業務以外についてのみ加入が認められます。

そして、証明書を出さなかったり業務歴に虚偽の申告をしたりすると、承認されない、または給付を受けられなくなるおそれがあります。 年数を短く申告して健康診断を避けても、得にはなりません。

5. 補償されるのは、5つの場面です

特別加入者の補償は、加入者ごとに一定の業務を行っていた場合に限られています。 建設業の一人親方等については、次の5つです。

  • 請負契約に直接必要な行為を行う場合
  • 請負工事現場における作業およびこれに直接附帯する行為を行う場合
  • 請負契約に基づくものであることが明らかな作業を、自家内作業場において行う場合
  • 請負工事に関する機械や製品を運搬する作業(手工具類程度のものを携行して通勤する場合を除く)およびこれに直接附帯する行為を行う場合
  • 突発事故(台風、火災など)により予定外に緊急の出勤を行う場合

読みどころは3つです。アには「請負契約に直接必要な行為」が含まれています。 ただし、具体的な行為がこの範囲に当たるかは、実際の状況によって判断されます。ウでは、自宅の作業場も入ります。 その作業が請負契約に基づくものであることが明らかであれば、という条件つきです。

エのかっこ書きは細かいですが、大事です。 手工具類程度のものを携行して通勤する場合は、業務としての「運搬作業」の枠から除かれます。その事故が通勤災害に当たるかどうかは、移動の目的や経路などを含めて判断されます。

通勤災害も対象です

建設業の一人親方等は、通勤災害の保護の対象に入っています。 一人親方等のうち、個人タクシー業者・個人貨物運送業者と、漁船による自営漁業者だけが対象外です。

通勤の定義は労働者と同じで、住居と就業の場所との往復などを、合理的な経路と方法で行うことをいいます。経路を逸脱したり中断したりすると、その間とその後の移動は通勤になりません。 ただし、日用品の購入などやむを得ない事由による最小限度の逸脱は、経路に戻ったあとは通勤として扱われます。

6. 休業補償には「全部労働不能」という条件があります

冒頭の知り合いの話に戻ります。なぜ労災に入ったうえで、民間の保険もかけていたのか。

本人に理由を聞いたわけではないので、そこは分かりません。ただ、制度の側を読むと、隙間はいくつか見つかります。

まず、休業補償が出るのは4日目からです。 3日目までは出ません。

次に、金額です。休業4日目以降、1日につき給付基礎日額の60%が休業(補償)等給付として、20%が休業特別支給金として支給されます。合わせて80%です。

日額1万円で20日休んだ場合を、厚生労働省の資料が例示しています。

内訳計算金額
休業(補償)等給付10,000円×60%×(20日−3日)102,000円
休業特別支給金10,000円×20%×(20日−3日)34,000円
合計136,000円

最初の3日間は支給の対象外です。 支給対象になるのは残りの17日で、1日あたり8,000円。合計136,000円になります。休業した20日間全体で平均すると、1日あたり6,800円です。

そして、いちばん見落としやすいのがここです。

特別加入者の休業(補償)等給付は、所得を失ったかどうかにかかわらず「全部労働不能」であることが必要とされています。厚生労働省の注記には、こう書かれています。

全部労働不能とは、入院中または自宅就床加療中もしくは通院加療中であって、補償の対象とされている範囲(業務遂行性が認められる範囲)の業務または作業ができない状態をいいます。

現場には出られないけれど、まったく何もできないわけではない。 そういう状態がどう扱われるかは、実際の状況で判断されるので、この記事で断定はしません。

もう一つ。故意または重大な過失によって災害が起きた場合や、保険料を滞納している期間中に起きた場合は、支給が制限されることがあります。

労災は、働けない間の生活費をぜんぶ埋める仕組みではありません。 そこをどう考えるかは人によって違うところなので、私は仕組みの説明にとどめます。

7. 2027年4月に、3つのことが変わります

2026年7月17日に「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律」(令和8年法律第60号)が公布されました。 施行は2027年(令和9年)4月1日です。一人親方に関わるものが3つあります。

変わること現在2027年4月から
遺族が1人のときの年金給付基礎日額の153日分(妻のみで55歳以上または一定の障害の状態にある場合は175日分)一律175日分。 夫にだけ課されていた要件(妻の死亡時に55歳以上または一定の障害)も撤廃
政令で定める一部の疾病の時効療養・休業・葬祭料・介護などは2年5年(想定として挙げられているのは脳・心臓疾患、精神疾患、石綿関連疾病)
特別加入団体の要件通達等で定めている法令に規定。 業務改善命令と、命令違反時にその団体についての保険関係を消滅させる仕組みを設ける

① 遺族の年金は、金額が「そろう」改正です

全員が増えるわけではありません。 現行でも、遺族が妻のみで55歳以上または一定の障害の状態にある場合は175日分なので、そのケースは変わりません。

現行153日分となるケースを給付基礎日額1万円で計算すると、年153万円が年175万円になります。差は年22万円です。

② 政令で定める一部の疾病について、時効が5年になります

対象になるのは「その疾病の性質上、災害補償の事由に該当するものかどうか等を容易に判断することができない疾病として政令で定めるもの」です。厚生労働省が想定として挙げているうち、石綿は建設業に直接関わります。 症状が出るまでに長い年月がかかり、原因との結びつきの判断にも時間がかかるからです。

ただし、どの疾病が対象になるかは政令で定められます。現時点では確定していないので、この記事では「想定されている」までにとどめます。

③ 特別加入団体の要件が、法律に格上げされます

厚生労働省自身が「法令上、特別加入団体の位置付けや役割が明記されておらず、特別加入団体の要件については、通達等に定められている」と書いています。これまで通達で運用されてきた、ということです。

ただし、個々の加入者にどのような手続きや経過措置が設けられるかは、この概要資料だけでは分かりません。 「団体に問題があれば直ちに補償がなくなる」とまでは、ここでは書きません。

そのうえで、申し込む前に確認しておきたいことがあります。

  • その団体が、労働局長の承認を受けた特別加入団体かどうか
  • 加入の手続きと、災害が起きたときの請求を、どこまで手伝ってもらえるか
  • 会費に何が含まれているか

団体に順位をつけることはしません。 地域や職種で選べる先が違いますし、私が実際に加入して比べたわけではないからです。近くの特別加入団体は、都道府県労働局または労働基準監督署が教えてくれます。

8. 現場では、書類で確認されます

一人親方として現場に入るとき、保険の状況は書類に出てきます。

国土交通省の「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」は、一人親方として下請企業と請負契約を結んでいるために雇用保険に加入していない作業員について、元請企業が「一人親方との関係を記載した再下請負通知書及び請負契約書の提出を求める」べきだとしています。施工体制台帳・施工体系図の作成にも、あわせて触れています。

一人親方は、社員とは別の扱いで書類に載るということです。書類そのものは、それぞれ記事にしています。

元請の入場条件として、労災特別加入の証明を求められる場合があります。 法律ですべての一人親方に加入が義務づけられているわけではありません。必要な書類と提出期限は現場ごとに違うので、先に確認してください。

加入の承認日は、申請した日の翌日から30日以内で、申請者が加入を希望する日です。申請前の日へさかのぼることはできません。 実際の加入開始日と、証明書が出る時期は、申し込む団体へ事前に確認してください。

現場が決まる前に確認する5つ。①業務歴を書く(工具・作業・期間)②団体を確認(承認団体・会費・支援範囲)③日額を選ぶ(掛金と給付が連動)④必要なら健診(指示書が出てから委託機関で受診)⑤開始日を確認(申請翌日から30日以内の希望日)。申請前の日はさかのぼれず、証明書の時期は現場の提出期限と照合する

よくある質問

Q. 元請が労災に入っているので、自分は入らなくてもいいのでは?

元請の労災が守るのは労働者です。 建設業では、厚生労働省令で定める事業が数次の請負で行われる場合に工事全体を一つの事業とみなして元請負人を事業主としますが(徴収法第8条)、その対象は労働者です。請負契約で自ら事業主として働く一人親方は、原則としてこの枠の外にいます。 特別加入は任意ですが、入らなければ現場のけがについて労災の給付は受けられません。なお、契約の形が請負でも、働き方の実態によって労働者と判断される場合があります。

Q. 給付基礎日額は、いくらにすればいいですか?

自分の日当と、働けなくなったときに必要な生活費から考えます。 低くすれば掛金は安くなりますが、休業や遺族の給付も同じだけ下がります。変更できるのは原則として年に決まった時期だけで、災害が起きたあとには変更できません。

Q. 現場へ道具を持っていく途中でけがをしたら、労災になりますか?

通勤災害として扱われる可能性があります。 建設業の一人親方等は通勤災害の対象です。なお、手工具類程度のものを携行して通勤する場合は、業務としての「運搬作業」からは除かれています。実際の判断は状況によるので、まずは団体か労働基準監督署に相談してください。

Q. 人を使うようになったら、どうなりますか?

労働者を使用する日の合計が1年間に100日に満たない場合は、一人親方等として特別加入できます。 100日以上になると、中小事業主等としての特別加入という別の枠になります。人を雇うこと自体で、労災の立ち位置が変わります。

Q. 手続きはどこに頼めばいいですか?

加入の手続きは特別加入団体が行います。 個別の可否や、自分の業務が対象に当たるかどうかは、都道府県労働局または労働基準監督署が窓口です。トランジットは労働保険の手続きそのものは扱っていません。お手伝いできるのは、申請や現場提出の前後で発生する書類の整理と入力の部分です。

まとめ

  • 建設業の労災は元請が工事全体分をまとめますが、その対象は労働者です。 請負契約で自ら事業主として働く一人親方は、原則としてこの枠の外にいます(実態によって労働者と判断される場合はあります)
  • 掛金は給付基礎日額×365日×17/1000。日額1万円なら年62,050円です
  • 国に納める保険料とは別に、団体によって、入会金や会費などが別にかかります。金額も内訳も団体ごとに違うので、申し込む前に聞いてください
  • 国に納める保険料は、必要経費ではなく所得税の社会保険料控除の対象です
  • 粉じん3年、振動工具1年、鉛6か月、有機溶剤6か月。 この業務歴があると、入る前に健康診断が必要です。工具の名前だけで自分が対象かを決めず、団体へ確認してください
  • 加入前に発症していた疾病や、加入前の業務が主な原因と認められる疾病は、給付の対象になりません
  • 補償されるのは5つの場面に限られます。通勤災害は対象です
  • 休業補償は4日目から、支給対象となる1日につき給付基礎日額の80%。ただし、「全部労働不能」であることが条件です
  • 2027年4月から、遺族1人の年金が原則175日分にそろい、政令で定める一部の疾病の時効が5年になり、特別加入団体の要件が法令に規定されます
  • 承認日は、申請した日の翌日から30日以内で希望する日。申請より前へさかのぼることはできません

まず、自分の業務歴を書き出してみてください。 どの工具を、どんな作業で、いつからいつまで使ったか。それが、団体に健康診断の要否を確認するときの材料になります。

保険と年金には、労災のほかにも考える順番があります。全体は一人親方の保険・年金は何から考える?に、独立の準備そのものは職人が独立する前にやることに整理しました。

参考にした公式情報

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